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ぬくもりの「ヌ」16番マヌ34

 みなさんこんにちは。ワールド工芸Mです。今回のお題は暖房車です。偉そうに書いておりますが、国鉄の暖房車は1973年には全廃されたそうで、正直、私は見たことがありません。しかし諸先輩のお話によると「よく新宿駅で見たよ」だそうで、こんなもの(失礼)が新宿駅のホームに入線していたなど、ちょっと想像できません。
 閑話休題。以前の客車列車の暖房は、蒸気機関車が動力源として生成した蒸気の一部を配管を通じて客車に流すことによって得られていました。やがて蒸気機関車に代わり、電気機関車やディーゼル機関車が客車を牽引するようになります。後には電気暖房が装備されるようになるのですが、それまでは蒸気を発生できない電気機関車やディーゼル機関車のために石炭と水を積んで蒸気を発生する車輌が連結されました。これが暖房車です。
 1932年には蒸気発生装置(SG)を積んだEF56形電気機関車が、1940年には改良型EF57形が製造されますが、東海道線電化による列車の増発、長大化には追いつかず、新しい暖房車が必要となりました。当時GHQの要求により暖房車の新製は認められなったため、戦時設計三軸無蓋貨車トキ900の台枠、2120形蒸気機関車のボイラー、余剰となっていたTR11台車を利用して改造名義で製作されたのが国鉄最大の暖房車、マヌ34です。ちなみにマヌの「ヌ」はぬくもりの「ヌ」だと言われています。
ワールド工芸 16番マヌ34
 写真はマヌ34後期型(8~)の原型タイプ。かなり巨大な感じがします。台車はTR11ですが、車輪はトキ900の短軸車輪を使うために別形式が与えられ、TR44といいます。もちろん模型では普通に日光モデル製TR11を使用します。片側の端には蓋付きの炭庫、反対側の端には水タンクが左右振り分けで装備され、独特なデッキが付きます。屋根からは煙突と安全弁が生え、特異なスタイルです。模型の車内にはボイラーのシルエット部品が付きます。
ワールド工芸 16番マヌ34
 こちらは炭庫を拡大改造したタイプ。炭庫には蓋がありません。
ワールド工芸 16番マヌ34
 両者の炭庫アップ写真。増炭タイプの炭庫は上げ底にしてあります。石炭を形よく積んでくださいね。これでEF13で客車列車を曳けますね。

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