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12mmゲージ カ2000・ツム1

 みなさんこんにちは。ワールド工芸駆け出しの新人Mです。今回は試作が完了した12mmゲージの貨車、カ2000とツム1組立キットのご紹介です。
 すでに弊社からは12mmゲージのカ3000とツム1000が発売されております。これらはいわゆる「ヨンサントオ」以降の2段リンク台車なのに対して、今回のカ2000とツム1はそれらの1段リンク台車版です。なーんだ、それだけかと思うことなかれ。実は細かいところがちょっと違っているのです。今日はそんなお話になります。

1段リンク版ツム1と2段リンク版ツム1000

 写真上が1段リンク版ツム1、下が2段リンク版ツム1000です。車体の基本設計は同じですが、製造方法に違いがあります。1950年から1953年にかけて600輌が製造されたツム1はリベットが多い車体で、妻板にはワム23000のようなベンチレータが設けられていました。
 ところが1953年から1963年にかけて1,000輌も製造されたツム1000は2段リンク化によって制限速度が65km/hから75km/hに引き上げられ、ボディからはリベットがほぼ消えて溶接跡の残る姿になりました。妻板のベンチレータも廃止されています。
 今回は製品化しませんが、実はややこしいことにツム1を2段リンク化して、ツム1000への編入が行われています。その結果、最終的にはツム1000は1,598輌の大所帯となるのですが、その時点では2種類のボディを持つツム1000が存在していました。そして1985年には全廃され、型式消滅しています。

1段リンク版カ2000と2段リンク版カ3000

 同じように家畜車カ2000とカ3000にも差異があります。写真上が1段リンク版カ2000、下が2段リンク版カ3000です。カ2000は1951年に200輌、カ3000は1954年から1955年に150輌が製造されました。もちろん両者は単軸台車が異なりますが、カ2000とカ3000ではドアの板張りが違います。また、よく見ると鋼線による手すりの形状も違っています。
 さらに前回カ3000のご紹介でも書きましたが、カ2000は入換作業員に汚物がかからないよう、車体全周の1/8の側板下部が塞がれています。実はそれでも足りなかったようで、カ3000では車体全周の1/4が塞がれました。写真赤丸で示した部分を比べて見れば分かると思います。さらにそれでも足りなかったようで、カ3000の最終型では側板全周の下部が塞がれました。かなり深刻な問題だったようですね。
 なお、カ2000も後に全車が2段リンク化され、カ3000に編入されました。結局1977年、全廃となり国鉄の家畜車は消滅しました。
関連リンク:12mmゲージ カ3000・ツム1000を組む!

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